TAMRONのアダプトール2レンズ、70-150mm F3.5 02Aです。お店のジャンク棚にワンコイン価格でおいていました。以前はこのアダプトールレンズ達をジャンク棚でよく見かけたのですが最近めっきりへってきました。
レンズキャップ類は一切なし、アダプトールマウントもなし(写真は自前のマント用リアキャップを装着しています)。
レンズの状態は良くないです。中玉に曇り+カビ。さらに良くないのが分解歴あり。これはメンテの時に気づきました(購入時にはわからなかった)。さらにピントも怪しい…。
こんな状態なので分解と調整をおこないました。まず前玉。組み込みフードを取り外すと…。前オーナーが取り外し時に傷つけたと思われる跡が…。
前群を取り外すとピント調整が必要になりますが、調整を省くため前群の飛び出し量を図ります。しかしこの後、この作業が無駄なことが判明。
取り外した前群。
側面から見ると、なんとなく背景が見えてきた。今回取り出した時の打痕は上の大きな丸。ネジ部の突き出し量から間違いはありません。しかしもう一つ気になる傷+傷先端に小さなイモネジの打痕が。試しにこの打痕位置で組付け調整すると前玉の突き出し量がネット情報の位置とおおよそ同じになります。
(ここから想像です)前オーナーがイモネジに気づかず分解、その時にネジが引っ搔いた傷は線傷。傷より上にある打痕はねじ込み位置を間違えて組付けたもの。これによってピントが怪しくなっていたと思われます。
前群はずしましたが、カビは中群のレンズ裏面で清掃はできず。。。
次に中群も分解。レンズサッカーでゆっくりと外したレンズは…欠けていました。1か所だけでなく何か所も。サッカーを持たず無理やり取ろうとしたのかな。レンズに描かれた矢印は私が鉛筆で描いたもの。取り外し後の誤組を防ぐためです。
ほぼ全分解に近い状態することですべてのレンズの清掃は完了!
清掃後組付け。前玉外周にうっすらカビ跡が。しかしほとんどのコーティングは無事。曇りは綺麗にとれました。よかった。
後玉の周りも綺麗になった。
中群のカビも一掃!
やっと完成。ズームレンズは単焦点と違って作業工程が多いです。
組付け後、動作チェック。無限遠~最短マクロモードまで問題ありませんでした。
こちらの写真はマクロモードに入れる前、最短1.5mの時の状態
こちらはマクロモード状態。銀色のボタンが逆方法に移動しています。ピントリングではなく、ズームリングを調整することでマクロモード時のフォーカスは調整することができます。便利なマクロモードですが、ピントリングからフォーカスリングに持ち替える手間はあります。
マクロは1/2.5倍の倍率です。被写体との撮影距離はレンズのフードの手前ギリギリまで。そこまで寄れます。
では撮影につれだしてみましょう!
まずは陸橋を渡るランナーを。やや!よく写っていますね。150mm F5.6
光源を入れて 150mm F8
こちらは最短70mm マクロモード、F5.6。開放で撮るとピントが薄すぎたので。ボケはあんまり綺麗ではない
マクロモードなし+最短1.5m 70mm 開放。マクロモードなしだとちょっと寄り切れない感じ。
マクロモード 70mm F4
ピント無限+F5.6
開放+マクロモード70mm レンズと被写体との距離は50cmぐらい。
マクロモード70mm 開放。色のりもとてもいいです。
最後は無限+F8。
これだけ写ればまだまだ活躍できそうですね。単焦点派の私ですが機会を見て連れ出してみようと思います。